【実録】低用量ピルとは?副作用は?作用のしくみは?飲み忘れたら?をまとめました。

「低用量ピル」とは2種類の女性ホルモンを合わせてできた錠剤。月経困難症や過多月経を改善したり、避妊のために使われる錠剤です。正しくは「経口避妊剤」と言われています。

私は結婚後に「望まない間は子どもはつくらない」と旦那と決めたため、低用量ピルで避妊確率を高めています。
しかし、日本では「低用量ピル」の認知度も低い、間違った見方されていてイメージ悪い(?)、使われ方も知られていない、緊急避妊薬の方のピルと混同されている、など悲しい状態。

Google検索をしてもそんなに多くの情報が出てこない!
という訳で、いつか検索してくれるあなたのために、ここにまとめていきます!

男性でも女性でも、性別がその他でも、全世界のすべての人が一般常識として低用量ピルの基本を理解してほしいと願っています。

ちなみに、”だから何?”情報ではありますが、私は大学で生物学を専攻し、研究室ではホルモン関連の研究を行い、新卒から3年程は製薬会社の営業(MR)として働いていたので、何が本当の情報なのか、何が誇大表現になるのか、などはある程度理解している(ハズな)ので!ダカラナニ!

目次

低用量ピルとは?

低用量ピルとは、

  • 黄体ホルモン(プロゲステロン)と卵胞ホルモン(エストロゲン)という2種類の女性ホルモンから成る錠剤
  • 基本的には1シートに28錠あり、1日1錠ずつ飲んでいくことで、体内のホルモンバランス・周期が調整される。
  • 適切なタイミングで適切なバランスのホルモンを摂取することにより「排卵」が止まる。(そのため避妊効果が期待できるとのこと)

例えば私が服用しているトリキュラー28のシートでは、下記のように3色に錠剤の色が分かれていますが、これはそれぞれの色でホルモンの配合量バランスが異なるため。
女性のホルモンバランスの動きに合わせて、3段階に配合を変化させているのだとか。

低用量ピルは何に使われるの?

低用量ピルは女性ホルモンバランスを調整することができるため、女性の体に関係する下記の用途で使われています。

  • 月経困難症や過多月経で用いられる(保険適応)
  • 避妊の効果が99%以上のため、避妊確率を高めるために常用される(非保険適応)
  • 生理の日をコントロールする(非保険適応)

毎月悩まされることも多い「生理」に関連する症状を軽減したり、生理の日をコントロールできたり、望まない妊娠を高い確率で避けられる低用量ピル。
これ私の個人的には「なんでもっと早く知っておかなかったんだ!」という神のようなお薬です。

これをもっと早く知っていれば、友だちや彼氏との旅行で生理2日目が被りそうなときに、症状を軽減したり、海やプール行く時は生理の日程ずらしたり、コンドームだけじゃなんか不安ってときに自己防衛で避妊したり…今まで悩んだ時間返して!って思いました。

そして、これは私のさらに個人的な意見なのですが、

  • 生理が毎月いつくるか、精度高く分かる

というのが低用量ピルを飲んでいるメリットで、日常生活のクオリティ爆上がりです。
基本的には28錠を1カ月のサイクルとしてホルモンバランスを調整するため、ちゃんと飲んでいれば、「次にこの色の錠剤飲む期間に生理が来るんだな」と分かるのです。

低用量ピルを飲む前は、毎月「いつくるんだろうか」…とナプキンを3日前から敷いていたり、来なかったら「妊娠?」と無駄に不安になったり。
低用量ピルを飲んだら、そんな地味に苦しめられてきた不安から開放されました。

ちなみに海外では普通のドラッグストアやコンビニに売っていたり、街で配っていたりもするのです。
しかし、この分野は恥ずかしがりの日本にはまだまだ難しいようで、日本では基本的に産婦人科で処方してもらうことが必要です。1シートも3,000円くらいしますが、避妊が目的の場合、保険適用はありません。

早く追いつけ日本!

低用量ピルの副作用

低用量ピルにはたくさんのメリットがあり、私自身はメリットを享受していますが、もちろんホルモンを薬で調整するので副作用もあります。
副作用とメリットを天秤にかけて、低用量ピルを飲むかどうかはその人自身が決めることになります。決して「低用量ピル飲めば?」と他人に安易に勧めるようなことはせず、伝えるとしてもメリットもデメリットも正しくセットで伝えられる場合のみにしてください!

主には下記のような副作用が現れることがありますが、副作用については飲む低用量ピルの種類によっても変わりますので、必ずお医者さんと確認してくださいね!

  • 吐き気、嘔吐
  • 頭痛、腹痛
  • 不正出血
  • 血栓症

重篤なものだと血栓症などがあるため、持病を持っている方、他の薬を飲んでいる方は低用量ピルを服用できない場合もあります。こちらも必ずお医者さんと確認を!

低用量ピルの間違った認識・誤解

さて、この記事では「ピル」という言葉ではなく、ひたすら「低用量ピル」と言って来ましたが、それには理由があって、「ピル」と一言でいっても色々な種類があります。

アフターピル、高用量ピル、中用量ピル、低用量ピル、超低用量ピル、ミニピルなどなど…

ここでは特にアフターピルとの誤解について記載します。

緊急避妊薬(アフターピル)との混同

「ピル」と言われると「アフターピル(緊急避妊薬)」を思い浮かべる人もいるかもしれません。
アフターピルとは、避妊をしなかったり、避妊を失敗してしまったりした時に、性行為から72時間以内に服用する黄体ホルモン剤のことです。

AVなどでは「中出ししちゃったけどピルあげるから大丈夫」という超意味不明な会話が出ることがありますが、あれば避妊効果が出るまで8日程かかる低用量ピルの効果には当てはまらない&低用量ピルはもともと飲んでいる状態じゃないと意味ないので、恐らくアフターピルの想定で言っている「ピル」なのでしょう。

しかし、「アフターピル(緊急避妊薬)」というのは、避妊の失敗や性暴力などの犯罪にあった時に、腹痛(激痛)や吐き気などの重い副作用と引き換えに、妊娠を継続させないために飲むものです。AVで時々出てくるような感じで気安く飲めるものでは絶対にありません!!

あれば完全に間違いなので、もし勘違いしている人がいたら、将来恥ずかしい思いをしないようにここで認識を改めておいてくださいね!

日本の性教育がちゃんとされれば、こんな間違いをする人は減るのでしょうが、性の勉強をするのが現在はAVがメイン、となっている人がほとんどなのでは無いかと思います。この現状も変えたいですね。

性感染症の予防はできない(コンドームは使おう)

また、低用量ピルのメリットとして「避妊ができる」と挙げましたが、これは「コンドームを付けずに(生で)セックスしていい」という意味ではありません。

女性の体の中で排卵を抑えるため、実際妊娠自体は防げる確率は高いですが、性器どうしが直接接触すれば、性感染症はうつってしまいます。

避妊ができるとはいえ、コンドームは使用するようにすべきだと思います。
とはいえ「絶対に信頼できる結婚相手やパートナー」とはお互い合意の上で、どうするかは話してみるのがいいのかもしれません。

古き悪しき考え方には、「ピルを飲んでいる」=「性に奔放だ、性行為をしたいために薬を飲んでいる」などいうものもあるのが現代日本ですが、これからの世代はこれからの世代で作るものです。

正しい知識をつけて、正しい判断をしながら、最先端の技術で快適に健康に暮らしていきましょう!

おわり

white round capsule on pink background close up photography

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