韓国アイドルのマーケティングが秀逸な理由

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マーケティングの仕事をやっているからには避けては通れない、「韓国アイドルのマーケティング」
アイドル本人たちの努力はもちろんですが、”売出しかた”も上手なのは有名な話ですよね。

最近SNSでも見るけど、具体的にどんな売り方しているのかは知らないな…

そうなんですよ。「かわいい&かっこいいから自然に売れている」だけでは無いんです。とりあえず私の大好きなTWICEのMVをご覧ください。

どうですか。ただただかわいいですよね。この時のサナのビジュ爆発していて大好きです。(←)

さて、韓国は音楽や映画などのエンターテインメントコンテンツを大きな輸出産業として戦略的なマーケティングで成長させ、世界に市場を拡大していることで有名です。

韓国関税庁が2022年1月に公表した貿易統計によると、K-POPを中心とした2021年のCD輸出額は前年比62.1%増加の2億2083万6000ドル(約253億円)で過去最高を記録したらしいです。

(何がすごいって、K-POPアイドルはワールドツアーやファンクラブ、企業コラボ、YouTube広告収入、グッズ販売など収入源はCD以外に盛りだくさんなのに、衰退カテゴリのCDまで前年比増という驚異っぷり)

そんなK-POP業界、具体的には何をやっているの?という所、気になりますよね!

という訳で「K-POPマーケティングの3つの秀逸な戦略」を今回はまとめてみました!

目次

戦略的なUGC拡散誘導

まずは戦略的なUGC拡散誘導!
※UGC (User Generated Contents) とは一般ユーザーによって制作・生成されたコンテンツのこと。

K-POPアイドルの特徴として、「ダンスがうまい」「厳しい練習をしている」「全員で踊っても綺麗に揃っている」というのはなんとなく知っているかもしれませんが、 「真似して踊れたら結構かわいくてかっこいい」 という絶妙なレベルの振り付けが多いのが一番のポイント。

AKBのフォーチュンクッキーみたいな簡単さ&田舎臭さ(←すみません)は無いけど、EXILEのようなガチマッチョすぎな難しさでは無い。

「それなりにちゃんと練習すればいい感じに真似して踊れる。そして踊れてる自分が結構かわいくかっこよく、ちょっと大人っぽく映る」

という絶妙な振り付けが多く、真似してみたいと思わせるダンスが特徴で、実際に中高生〜大人まで、SNSで踊ってみた動画が多く拡散されています。

※最初の動画「The Feels」という曲のダンスも、TikTokで踊ってみた動画がかなりの数投稿されています。中高生やTikTokを使っている人で、このダンスを見たこと無い人はたぶんいないくらいです(真剣)

また、K-POPはPVだけでなく、練習室でのダンス動画をYouTubeの公式チャンネルが公開していることもあり、正確な振り付けを把握して練習しやすい、という状況も戦略的に作っています。

こんな感じ↓(練習着だし、間違えてる時あるし、なんか喋ってる・・・)

さらにいえば、K-POPでは動画市場をプロモーションの場として強く認識しているため、MVにもお金をかけて、ダンス動画もガンガン公開して、それぞれのメンバーが日常を撮影するVlog企画、ただただご飯食べる動画など様々な動画を公式が無料公開しています。

それがSNSでも切り抜き拡散され、もちろんダンス踊ってみた動画も拡散され、認知が爆速で世界中に拡大するという好循環を生み出しているのです!

さらにさらに言えば、K-POPでは「カムバック」という売り方も特徴的。 韓国のアイドルには、シーズン(カムバック期間)とオフシーズンのようなものがあります。

オフシーズンはアルバム制作や練習する準備期間として過ごし、カムバック期間は「アルバムリリース!新曲で番組ガンガン出る!イベントもいっぱい出る!ラジオ!テレビ!サイン会!」とめちゃくちゃ活動的になります。

カムバックは1年に平均1〜2回と、ファンはアイドルがあまり見られない時期もあることで、カムバック期間になった時には「やっとカムバ!やっと会える!」とワクワク感を感じることができるのです。

カムバする前にはMVのティザーを小出しにしたり、メンバーがスポしたり(spoilerを意味し、アイドルが新曲のダンスの一部などをSNS等でファンにばらしちゃうこと)…と、高揚感を高めつつ、何か情報が出るたびにSNSでファンが勝手に盛り上がる、という感じです。

(カムバはある程度ファンがいて成り立つ仕掛けですが!)

グローバル展開が前提の戦略

K-POPなので、メンバーは「韓国人」と思われがちですが、実は結構多国籍。 9人グループのTWICEですが、5人は韓国人、3人は日本人、1人は台湾人です。 4人グループのBLACKPINK(ブラックピンク)は、1人はタイ人、1人はオーストラリア出身、2人は韓国人(うち1人は9歳からニュージーランド留学)とこちらも多国籍。

たまたまってことは無く、実は戦略的なのです。

韓国の人口は5,100万人程度。日本の半分ですね! さらに、韓国の音楽市場だけでみると、日本の5分の1程というデータも。 韓国市場だけで展開すること自体、グローバルで見るとビジネス上は不利になってしまうのは明らかです。

そのためK-POPグループの多くは、メンバーの選定やコンセプト企画から、グローバル市場展開を前提にしています。 BLACKPINK(ブラックピンク)は、特に欧米圏で爆発的な人気を獲得していますが、英語歌詞の曲を展開することはもちろん、コンセプト的には欧米圏で人気が出やすいクールなビジュアルとダンス・個人のカリスマ性・ラップ&HIP-HOP要素のある音楽を全面に売り出しています。

TWICEも、全世界への展開を前提に、同じ曲でも韓国語の歌詞で歌うバージョン、日本語の歌詞も交えて歌うバージョン、英語の歌詞で歌うバージョンなどローカライズ戦略に力をいれています

(韓国は英語教育のレベル自体日本よりも高いので、プロモーションを行うスタッフも英語がある程度使えて、だからこそグローバル展開がスムーズなのもあると思います。)

オーディションから魅せて「関与度を高める」仕掛け

2019年〜2020年頃、朝の情報番組「スッキリ」では、JYPエンターテイメントという韓国の大手音楽事務所(TWICEの事務所でもある)がソニーミュージックと行う新人発掘オーディション「Nizi Project」を、番組公開オーディションとして特集しました。

韓国の事務所ですが、基本は日本人の女の子を対象としたオーディションです。 いきなりプロデビューさせて認知を広げるのではなく、アイドルグループを作る過程から見せる手法をとっていました。

誰がデビューできるか分からない状況で、色々な葛藤や苦難に立ち向かう人間性が垣間見えたり、練習生が才能を開花させる瞬間に視聴者が立ち会うことができるなど、アイドルへの「関与度を高める」ことが戦略的に行われていました。

結果的に、それぞれのメンバーに視聴者の感情移入が進み、デビュー前からファンがつくなど「Nizi Project」はかなりの盛上がりを見せました。

中でも有名になったシーンはこちら↓(ミイヒがソロパフォーマンスを披露→歌と表現力がずば抜けていて、プロデューサーのJY. Parkが感動する流れ。これもTikTokで大拡散されました。)

かのTWICEも、結成前にはがっつり韓国の番組で公開オーディションを実施しており、視聴者の評価も選定基準に入ったりと、「視聴者がアイドルを育てている、見いだしている感」を演出していました。

「デビュー前はあんな芋っぽかったのに、デビューしたら垢抜けて…😊」 「あんなに練習苦しんでたから本当にがんばってほしい」 …みたいな親心的・ファン心なるものをくすぐって愛着を持たせ、デビュー前から強固なファン層を作っていました。

さらに、過去のオーディション映像はYouTubeなどに残っているため、新たにファンになった人も、練習生時代の映像をいつでも見ることができるのです。

ファン層を増やすことが最重要なアイドルのマーケティングでは、「早くから関与度を高める」ことが重要で、公開オーディションはまさにその成功事例だと思います。

まとめ

ビジネス目線で見ても、もちろん趣味で見ても、K-POPは面白い!
マーケターの皆さんはぜひ韓国アイドルのマーケティングも注目してみてくださいね!

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