海外で一定期間働くことができるワーホリ(ワーキングホリデーの略)。
英語を勉強している方々は1度は耳にしたことがあるかもしれません。

大学の後輩が社会人でワーホリに行っていたな…
そのあとはバイトを転々としているらしいけど…



そうなんです。ワーホリってちゃんと事前準備して戦略的にやらないと、キャリアを潰しちゃう可能性もあるんです。
ワーホリで気をつけることなどをまとめたので見ていきましょう。
【この記事はこんな人におすすめ!】
・ワーホリに興味があるが、キャリアのブランクが心配な人
・ワーホリを絶対に成功させたいと思っている人
・現在ワーホリ中でうまくいかず、立て直したいと思っている人
ワーホリでは何ができる?
ワーキングホリデー制度とは、18歳から30歳までの日本国籍保持者がワーホリビザを取得できる制度のことです。
ワーホリビザでは、オーストラリア、ニュージーランド、カナダ、韓国、フランスなど29カ国で一定期間、観光、就学、就労をすることができます。
留学はしたいけど、学費や生活費を事前に貯めておくのは難しい…といった場合に、「現地でバイトしながら英語が勉強できる」ということが実現するので、非常に人気な制度になります。
どこに住んでもヨシ、どこで働いてもヨシ、いくらでも観光してヨシ、学校に通ってもヨシ…と自由度が高いビザです。


ワーホリは2年に延長もできる
ワーホリ1年目の期間中に、特定の仕事で約3か月間働けば、セカンド・ワーキングホリデービザ(2年目に突入できる)というものが取得できます。
特定の仕事とは下記のようなもので、肉体労働がメインです。
現地の人に人気がなかったり、人手が足りていない職業にワーホリで来た若者を従事させる、そのかわりに滞在期間を延ばしてあげるよ、といった制度ですね。
- 農作物の栽培または動物の飼育(多くの場合「ファームジョブ」と呼ばれるもの)
- 樹木の栽培と伐採
- 漁業または真珠養殖
- 採鉱
- 建築
- 有償およびボランティアでの災害復旧作業
参考:オーストラリア政府公式サイト
https://www.australia.com/ja-jp/youth-travel/working-holiday-visa/getting-a-second-year-work-and-holiday-visa-417.html
ワーホリでよくある失敗例
さて、ワーホリの失敗例でありがちなものは主に下記です。
・日本人とばかりつるんで、あまり英語の勉強にならなかった。
・日本食レストランで働き、日本人とシェアハウスで住み、日本人と休日に出かけていた。
・飲食店でバイトしたことを帰国後に履歴書に書いたが意味がなかった。
・現地でファーム(農場)で働いて稼ぎ、ワーホリで2年間滞在したが、帰国後の就職に苦労した。
もちろん、失敗と捉えるかはその人の目指すライフスタイルやキャリアにもよりますが、この記事は
「ワーホリをキャリアブランクではなく、キャリアの一部にしたい人」
「ワーホリの経験を使って、帰国後に良い仕事に就きたい」
という方向けに書いていますので、ここでは上記例は失敗例としています。
「1年間(または2年間)海外に住みます!!」と周囲に話し、退職や休学などして胸を張って海外に飛び出したものの、帰国後に↓こんなこと言われたら悲しいですよね…



1年海外住んだのに全然英語喋れないじゃん



帰国後に就職したみたいだけど、海外行かなくても就けたんじゃない?海外に行った意味あったの?
海外で自由を満喫する!といった目的でワーホリに行った人だったら、全く問題はありませんが、やはりある程度キャリアアップも視野に入れていたのであれば、この失敗例は避けたいところです。
【失敗しないためには】自分の長期の目的を明確に持つ
上記のような失敗になるのはなぜでしょうか?
私は自身の経験・周りの人の状況から、「長期の目的を持っていなかった」ことが失敗の原因になると思っています。
ワーホリに行く人は、たいてい短期の目的はしっかり持っています。
例えば、下記のようなもの。
- 現地でバイトして英語を使う
- とにかく楽しい1年間にす!
- 語学学校に数ヶ月通って、そのあとアルバイトを探す
- ホームステイで英会話スキルを伸ばす
- 外国人の友だちを作る
しかしこの短期の目的だけでは、帰国後に後悔する可能性がとても高いのです。
そのため、ワーホリに行く際には、帰国後にどんな仕事に就きたいかを考えて、短期の目標を設定しましょう。
長期目標と短期目標の例
例えば、下記のように長期目標と、それを叶えるための短期目標を立てます。
(下記は実際に私の場合の事例です。)
【長期目標】(私は2つの目標を持っていました。)
①仕事で「海外経験もあり、英語をビジネスで使える人」という存在になる。
②(渡航前は営業職だったが)帰国後はマーケティングの仕事に就く。
短期目標は、長期目標に沿って、細かいステップのような形で作っていきます。
【短期目標】
①を叶えるために:
・とにかく英語を話す!
・できるだけ日本人とはつるまない
・外国人しかいないシェアハウスに住む
・週末は現地のバーに行って誰かと話す
②を叶えるために:
・渡航前、基本的な知識を得るためにITパスポートを取っておく
・渡航前、TOEICでできるだけ高得点を取っておく
・渡航前、英文の履歴書を作っておく
・何でもいいのでオフィスワークを探してビジネスで英語を使った実績を作る(日系でもいい)
・マーケティングの仕事を見つける(見つけるまで粘る。日系でもいい)
このように短期目標を設定すると、この短期目標が将来的に何につながるのか(→長期目標)が明確になり、より具体的なステップとして設定ができるようになります。
また、このように考えると、渡航前にできることが多い、ということにも気づきます。
しっかり目標を立て、渡航前にできる準備をかかさず、ワーホリを成功に持っていきましょう!
海外ワーホリで職を探す方法
海外でワーホリ中に職を探す方法は下記があります。
・現地で英文の履歴書を
・現地の転職サイトで応募する
・現地の日系コミュニティサイトなどで募集広告を確認して応募する
ちなみに、私はオーストラリアへワーホリに行ったのですが、日豪プレスという在豪日本人向けのコミュニティサイトで、(のちに入社した)広告代理店が採用募集の投稿をしていたので、そこに応募し、面接を経て採用されました。
はっきりいって、英語をまだ勉強中の身で、現地の企業に「ワーホリビザ保持者」が採用されるの非常に難しいです。
英語ネイティブスピーカーで、現地の永住権を持っている人と同じフィールドで戦うのは、どう考えても無謀です。
なので、私の場合は「日系・日本人が経営する企業でもいいから、やりたい仕事に就きたい」という思いで動きました。
生活面では完全に日本語をシャットアウトし、仕事では職種を優先させるために、周りに日本人がいる環境でもOKという考えです。
実際にその広告代理店は日本人が経営する企業で、働く人もクライアントも日本人が多かったのですが、仕事のパートナーはほとんどオーストラリア人やオーストラリア企業だったので、予想以上に英語を多く使いました。
新入りなので電話対応も任されて、オロオロしながらも英語で対応していました。
現地の日系コミュニティサイトは渡航前からも確認ができます。
ぜひ事前情報収集に見てみてくださいね。
現地で働く以外の稼ぎ方
現地で働いて稼ぐ以外にも、最近では様々な生活費の稼ぎ方が出てきています。
主には、海外に住みながらも、日本の顧客を相手にオンラインで働く方法です。
例えば下記のようなアイデアがあります。
・デザイナーとして日本企業向けに仕事をする
・クラウドワークスやランサーズに登録して、フリーランスとして働く
・現在の企業を退職せずに、オンラインで海外リモートワーク者として働く(あまりできる企業は少ないかもしれませんが)
・ブログでアフィリエイト収入を得る
・SNSやYouTuberでフォロワーを集めて、広告収入などを得る(海外在住時はより差別化できるコンテンツができそうですよね!)
現地で人と接して仕事をするのはもちろん良いですが、現地の人と接するのはバーや交友関係でOKという場合、生活費はオンラインで稼ぐのも良い方法かもしれません。
この場合、履歴書には「フリーランス」などと記載ができるので、「海外でバイトして遊んでいた人」という偏見を持たれる可能性は少なくなりそうです。
渡航前にTOEICでできるだけ高得点を獲るためには?
さて、渡航後いかにワーホリを意味あるものにするかは、いかに英語のレベルを底上げしておくかにかかっています。
帰国後もビジネス英語を使って仕事をしたいのであれば、英語学習は渡航前から真剣に始めるべきです。
文法や単語を知らないまま英会話を始めると、英語のスピーキング・リスニングスキルが伸びにくくなってしまいます。
せっかく360℃英語の環境に飛び込める機会なので、文法や単語はできるだけしっかり勉強して頭に入れておき、あとは現地で活用する!といった気持ちが最善かと思います。
また、自身の英語力を判定する方法としてはTOEICがやはりおすすめです。
では、TOEICの勉強はどのようにするのが効率的でしょうか?
渡航前の英語・TOEICの勉強方法
TOEICの点数を上げるために、シンプルに私は下記方法をおすすめします。
①TOEIC対策の問題集を買ってとにかく解く&復習する
②YouTubeで英会話を聞いて、リスニング力を上げる
TOEICの点数は下記の3要素だけ意識すれば、高得点を狙えます。
・リスニング:いかに聞き取れる単語を増やすか
・文法:いかに文法をしっているか
・リーディング:いかに文章を速く読んで内容を理解できるか
また、通勤・通学中、寝る前のスマホタイムなどはフル活用して、下記のようなアプリで勉強するのがおすすめです!
まとめ
この記事に記載したような方法で、(自分で言うのはあれですが…)私のワーホリは大成功だったと自負しています。
ワーホリ時代には、日本人とつるんで、ジャパレス(ジャパニーズレストランのこと)で働いて、そんなにお金ももらえなくて、生活が苦しくなってファームに行ったらとんでもない悪環境だったという知り合いもいます。
ワーホリは本当に楽しいはずのものなので、これから行くみなさんには大成功で帰ってきてほしいです!
がんばってくださいね!